【株式投資】PSRとは?株価売上高倍率の使い方と注意点【ファンダメンタルズ分析】

株式投資

株を購入する際、高値掴みを避けたいと思うのはトレーダーの共通心理です。

 

株価は、企業の現時点の収益性や将来的な収益性の伸びへの期待感・失望感に左右されます。

 

そのため、ある銘柄の株価動向を予測したい場合、できる限り優秀な企業、収益性のよい企業を知りたいというのは当然の流れです。

 

ここ数年、ストックビジネスと称されるビジネスモデルのIT企業が増えました。

 

サブスクリプション契約(一定期間利用できる権利に対して料金を支払う。月々〇〇円というような契約形態の商品)のサービスを提供するようなビジネスモデルです。

 

解約率が低いことが前提となりますが、1度契約をとると継続的に収益が上がり続けることから、契約数が増えれば増えるほど売上高が増加していきます。

 

ここに着目し、株価と売上高の比率で企業価値を判断すればいいのでは?ということで注目をあびたのがPSRです。

 

 

当記事では、PSRの計算方法や、PSRの活用方法について解説したいと思いますので、興味のある方は一読ください。

 

 

PSRとは、Price to Sales Ratioの略で、株価売上高倍率と訳されます。

 

時価総額を年間売上高で割って算出される指標です。

 

PSRは、主に新興成長企業、ストックビジネスをメインで扱う企業の株価水準を判断する指標として用いられます。

 

PSRが高いほど、株価が割高と判断されます。

 

PSRが高いということは、売上高に対して株価が高く評価されていることを意味します。

 

そのため、PSRが高い銘柄は、将来の成長性が期待されている銘柄で、先行して株が買われている状態にあると考えられます。

 

逆にPSRが低い銘柄は、まだ注目が集まっておらず、株価が割安の状態で放置されている状態にあると考えられます。

 

PSRの計算方法

 

PSRは、以下の計算式で計算されます。

 

PSR = 時価総額 / 年間売上高

 

例えば、時価総額が100億円、年間売上高が100億円の銘柄のPSRは、1倍となります。

 

PSRの活用方法・活用時の注意点

 

PSRは、売上高にフォーカスした指標のため、新興企業やストックビジネスモデルの企業以外の企業分析においては、ROEやROAと組み合わせて企業価値を測った方がよいかもしれません。

 

企業分析をしていると、売上高は高いのに営業利益や純利益が売上高に比べて低い企業を見かけます。

 

この場合、商品は多く売れているのに経営効率が悪く利益につながっていないということになります。

 

指標で表すと、PSRが高く、ROEやROAが低い企業ということになります。

 

このような企業は敬遠した方がよさそうです。

 

逆にROEやROAが高い企業は、経営効率のよい企業とされていますので、PSRが低く、ROEやROAが高い企業は、割安な企業と判断できますので、購入候補に挙げてよいかと思います。

 

もちろん、複数年に渡る動向や企業が発表している将来的な予報も鑑みる必要はありますので、より複合的にさまざまな指標を確認しましょう。

 

あと、新興企業の企業分析に用いる場合は、まずは売上高が高いことが重要という観点で使用することができます。

 

新興企業は、利益は度外視でまず業界シェアをとること、売上高を伸ばすことが最重要事項という考え方があります。

 

いわゆる種蒔き期の状態ですね。

 

ですので、ROEやROAを考慮に入れてしまうと将来的に大化けするような芽がではじめた企業を見逃す可能性があります。

 

有力新興企業を見逃さないために、PSRを使用したスクリーニングは有効と言えます。

 

最後に

 

PSRは、新興成長企業の株価水準を判断する指標として用いられますが、他の指標も併せて考慮して、投資判断を行う必要があります。

 

ハイリスク・ハイリターンの新興企業の銘柄売買に関わりますので、他の指標や事業内容、その事業の将来性などもしっかりと考慮したいところです。

 

最後に念のために書かせていただきます。

 

投資は自己責任でお願いします。

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