【株式投資】PERとは?株価収益率の使い方と注意点【ファンダメンタルズ分析】

投資

株を購入する際、高値掴みを避けたいと思うのはトレーダーの共通心理です。

 

そのため、ある銘柄の現時点の株価が「割安か?割高か?」を事前に分析したいと思うのは当然の流れです。

 

割安か割高かのジャッジの仕方を調べて一番に登場するキーワードがPERです。

 

株式投資を勉強する上で、アルファベット3文字の重要指標がいくつも登場します。

 

画像:楽天証券のMarketSpeed2で表示される指標の数々

 

すべてを覚えるのは大変ですので、最低限、これだけは知っておいた方がいいという指標の1つがPERです。

 

当記事では、PERの計算方法や、PERの活用方法について解説したいと思いますので、興味のある方は一読ください。

 

PER(Price Earning Ratio)とは?

 

PERとは、Price Earning Ratioの略で、株価収益率とも呼ばれます。

 

PERは、株式の1株あたりの価格(株価)を1株あたりの利益(EPS)で割った値で、株式の割安・割高を判断する指標として用いられています。

 

PERが低いほど、株価が割安と判断されます。

 

PERが低いということは、株式の1株あたりの利益に対して、株価が安いということを意味します。

 

一方、PERが高いほど、株価が割高と判断されます。

 

これは、PERが高いということは、株式の1株あたりの利益に対して、株価が高いということを意味します。

 

PERは、株式の割安・割高を判断する指標として用いられていますが、単独で判断するのではなく、他の指標と組み合わせて用いることが重要です。

 

よくPERとセットで参考にされる指標が、PBR(株価純資産倍率)です。

 

他にもROA(総資産利益率)やROE(自己資本利益率)、PSR(株価売上高倍率)などさまざまな重要指標があり、これらと組み合わせて分析することで精度を上げることが大切です。

 

PERの計算方法

 

PERは、以下の計算式で計算されます。

 

PER = 株価 / 1株あたりの利益

 

例えば、株価が100円で、1株あたりの利益が10円の場合、PERは10倍となります。

 

PERの使い方

 

先にも書いたとおり、PERは、株式の割安・割高を判断する指標として用います。

 

また、代表的な使い方として、PBRと組み合わせてより精度の高い判断を行います。

 

PBRとは、Price Book Value Ratioの略で、株価純資産倍率とも呼ばれます。

 

PBRは、株式の1株あたりの価格(株価)を1株あたりの純資産(BPS)で割った値で、PERと同様に株式の割安・割高を判断する指標として用いられています。

 

PBRが低いほど、株価が割安と判断されます。

 

これは、PBRが低いということは、株式の1株あたりの純資産に対して、株価が安く評価されていることを意味します。

 

一方、PBRが高いほど、株価が割高と判断されます。

 

これは、PBRが高いということは、株式の1株あたりの純資産に対して、株価が高く評価されていることを意味します。

 

PERとPBRを組み合わせて用いることで、株式の割安・割高をより正確に判断することができます。

 

例えば、PERが低い株式であっても、PBRが高い場合は、株式が割高と判断される可能性があります。一方、PERが高い株式であっても、PBRが低い場合は、株式が割安と判断される可能性があります。

 

基本的には、PER、PBRどちらも数字が小さければ割安という認識でよいかと思います。

 

ただし、割安だからと言って、先々の株価上昇が約束されるわけではない点には注意が必要です。

 

というのも、PERやPBRが低くても放置されている=魅力的と思われていない=注目されていないという事実があります。

 

株式投資は美人投票ですから、注目されていない銘柄は株価が上昇しにくいです。

 

日本市場の時価総額が大きい(国際的なメガ企業など)銘柄にPERやPBRの低いものが多く、このような銘柄群はバリュー銘柄と呼ばれます。

 

好決算を出すのが当たり前となっており、サプライズがないため、注目されず株価が低迷するものが多いです。

 

PERやPBRが低く、売上高等も右肩上がりのため、銘柄スクリーニングに引っかかりやすいのですが、なかなか株価が上がらずやきもきするといったことが起こります。

 

このような現象をバリュートラップと呼んだりします。

 

好景気を背景とするような好地合の状況であれば、PERが40倍~100倍程度の割高を示すような銘柄であっても、売上高が急激に伸びているよなグロース銘柄の方が株価が高騰することも多いため、PERやPBRだけを注目するのではなく、事業内容が将来的に覇権を握れるような内容なのかなども考慮して売買したいところです。

 

一般的には、PERが15倍以下であれば割安といえるでしょう。

 

許容できるのは、PERが40倍程度までとも言われています。

 

銘柄スクリーニングを広い条件で行う場合は、PER40倍以下程度を条件設定して行うのがよいかと思います。

 

ちなみにですが、好地合の相場環境において、PERが100倍を超える銘柄がどんどん買われ、株価が高騰していくことがあります。

 

これは、現時点の株価収益率だとPER100倍と割高だけど、1年後に収益が10倍になることが期待されている場合、1年後の収益で考えるとPERは10倍程度だからまだまだ割安という考え方によるものです。

 

PERは現時点の株価と収益から求められるものであること、株価は未来への期待を織り込むことを意識することが重要です。

 

最後に

 

PERは、株式投資の銘柄選びに役立つ指標ですが、他の指標と併用して分析することが重要です。

 

PERを利用する際には、業種別の平均PER、将来の成長期待、他の指標を考慮して活用しましょう。

 

最後に念のために書かせていただきます。

 

投資は自己責任でお願いします。

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