【株式投資】ロスカットルールの徹底は悪なのか??【損切り貧乏】

投資

株式投資やFXで長く生き抜いていくために必須といえるのがロスカットです。

 

しかし、投資を始めて3か月ほど経ち、「ロスカットが大事!!」と自分に言いきかせ、先人の言葉を信じてロスカットラインでロスカットを繰り返し資金がどんどん減っていく悲しい現実・・・

 

いわゆる損切り貧乏と呼ばれる現象です。

 

さらに、ロスカットした銘柄は、反転上昇し買値よりも上がっていくというおまけつき。

 

メンタルブレイクしますよね。

 

あまりにもロスカットが続き、すべてのトレードがマイナスなんてことも・・・

 

それでも!それでもロスカットルールは徹底しないとダメなんです!!

 

というのが、こちらの記事のお話です。

 

要は、ロスカットルールの徹底は正義ということですね。

 

先にその理由を書いてしまうと、損切り貧乏になったからと言って、ロスカットルールの徹底をやめてしまうと、たった1度の強烈な下げによって退場を余儀なくされることがあるからです。

 

本当に不思議なのですが、「もうロスカットなんかやってられるか!!」とロスカットラインを下方にブレイクしても耐える選択をした時に限って、無限下げ地獄で大損するということが発生します。

 

わたしも何度もやってます。

 

そして、塩漬け状態に陥り、戻ってこれなくなってしまうんですよね・・・

 

塩漬けが発生する理由については、こちらの記事も読んでみていただければと思います。

 

 

では、ロスカットルールの徹底が正義である理由と損切り貧乏からの脱却についてのアイディアを書いてみたいと思います。

 

ロスカットルールを徹底しつつ、損切り貧乏を脱却する方法

 

そもそも、損切り貧乏になってしまう原因は何でしょうか?

 

わたしの考えでは、この2点が原因ではないかと思います。

 

1.設定しているロスカットラインがセオリー通りすぎる

2.そもそもエントリーポイントが悪く、下げに転換しやすいところでエントリーしている

 

では、順番にお話していきます。

 

1.設定しているロスカットラインがセオリー通りすぎる

 

みなさん、ロスカットラインはどこに設定していますか?

 

過去に出来高が多く、数度反発を見せているような水平ラインをロスカットラインに設定することが多いのではないでしょうか?

 

買値から-5%とか-10%という設定方法であれば、少し話が変わってきてしまいますが、重要と思われる水平ラインをロスカットラインとする前提で話を続けたいと思います。

 

1例を挙げてみます。

 

 

こちらはオリエンタルランドの日足チャートです。

 

1か月程度続いたレンジ相場を上抜けし、1段上のレンジに移行したタイミングで、2連陽線後に2連陰線となり、その翌日に大陽線をつくって前回高値を超えた付近の4875円でエントリー、ロスカットラインを直近3回反発している4740円に設定したとします。

 

3回も同じ価格で反発するということは、「4740円になったら買いを入れる」と決めた大口投資家の存在を感じさせます。

 

この4740円のライン、新たに形成されたレンジの底として機能しそうに見えませんか?

 

という理由で、わたしなら4740円にロスカットラインをセットすべきかな?と考えます。

 

これが第1段階で、セオリー通りのロスカットライン設定方法です。

 

では、4740円をロスカットラインとして逆指値注文を出したとします。

 

エントリーの次の日にさらに陽線が出現し、順調かと思われた直後、5連続陰線で4746円まで下落します。

 

ロスカットラインニアミス・・・

 

次の日、無情にもロスカットラインである4740円を瞬間的に下抜き、ロスカットされてしまいました。

 

ダメだったかと悲しんでいるとさらに追い打ちがかかります。

 

ロスカットされたその日に長い下髭陽線となり、この日を起点にさらなる上昇トレンドが発生し5547円の最高値まで上昇していきました。

 

損切り貧乏がよく遭遇するケースだと思います。

 

なぜ、このような動きが発生するのか?

 

それは、大口投資家によるロスカット狩りと呼ばれる仕掛けによるものです。

 

ロスカット狩りとは何か?

 

大口投資家は、今後の売り要因となる既存の買いポジションを持っている個人投資家を株価が上昇する前に処分してしまいたいと考えているものです。

 

信用売りが可能な銘柄であれば、ロスカットラインを割れたところで売り仕掛けてくる個人投資家を誘い出し、今後の上昇の燃料にしたいという思惑もあるでしょう。

 

このどちらも叶えてくれるうってつけの方法が、ロスカット狩りというわけです。

 

ロスカット狩りの方法は単純で、多くの個人投資家が指値や逆指値を置いているラインを一度横断し、何事もなかったかのように元に戻すだけです。

 

先ほどのオリエンタルランドのケースでは、ロスカットされた当日の最安値は4695円でした。

 

あえて、4740円のラインを割らせ、さらに4700円という切りのいい価格(切りのいい価格に指値が多い傾向がある)も少しだけ割らせてから、戻すということを行ったわけです。

 

そこそこのボリュームの逆指値注文が発動されたと思われます。

 

さらに次の日ですが、かなりのギャップアップから取引が始まりましたが、4695円まで再度ロスカット狩りを行っています。

 

かなりのギャップアップで開始した場合、取引開始時点で飛びつき買いを行った個人投資家が多かったことが予想されます。

 

大口投資家は、この個人投資家が邪魔だと判断したのではないでしょうか?

 

飛びつき買いをした個人投資家をふるい落とし、改めて上へという値動きだったのではないかと思います。

 

さて、このロスカット狩り、至る所で散見されます。

 

ということは、ロスカットを設定すべきポイントは、多数のトレーダーがロスカットラインを設定しそうな株価から少しずらした場所ということになります。

 

意図せずロスカットされた場合は、多数が設定するロスカットラインよりも深い場所になるため、損失は多少大きくなりますが、何度となくロスカット狩りに狩られるよりかはトータルコストは安く済むように思います。

 

そして、ロスカットをしないわけではないので、ロスカットルールの徹底も守れます。

 

ですので、致命的な大怪我も回避できます。

 

いつもいつもロスカット狩りに合い、ロスカット直後に値動きが反転するという方は、ロスカットラインを引くべき場所の精度は高いです。

 

あとは、戦っている相手(大口投資家)の一工夫に対して、こちらも一工夫して応戦できるようになれば、勝ち筋が見えてくるのではないでしょうか。

 

2.そもそもエントリーポイントが悪く、下げに転換しやすいところでエントリーしている

 

これは、ロスカットに問題があるのではなく、そもそものお話として、すぐに損失が発生するようなポイントでエントリーしてしまっているのでは?ということです。

 

 

こちらは、コーア商事ホールディングスのチャートですが、赤丸のポイントでエントリーしたとします。

 

エントリー理由としては、前から注目はしていたけど買えておらず、直近で10連騰程度と押し目らしい押し目もなく指をくわえて見ているだけだった。やっと押し目らしい陰線が現れ、5日移動平均線にタッチしたので購入した。

 

といった感じでしょうか。

 

まったく根拠なくトレードをしたわけではありませんが、さすがに値位置が高過ぎな感じはありますし、5日移動平均線タッチをしたのが前日の陽線を包み込む大陰線の日というのは怖い・・・

 

ローソク足チャートの分析で、「前日の陽線をすべて覆いかぶすような大陰線が出現した時は、トレンド転換のサイン」といわれています。

 

抱き線や包み足と呼ばれるローソク足のパターンですが、これが出現した次の日にはロスカットしておきたいですね。

 

というのも、赤丸のエントリーポイントではロスカットラインを引こうにも引けるような場所がまったくないんですよね・・・

 

ロスカットラインを設定するとしたら、693円あたりでしょうか。

 

買値が743円付近ですから、5%を超える損失が発生するような場所にしかロスカットラインを引けないことになります。

 

少々リスクが高そうだとは思いませんか?

 

また、直近での急な株価上昇を鑑みると期待値は低いように思います。

 

ロスカットラインを引ける場所が近くに存在するような値位置でのエントリーを心がけたいところです。

 

あと、このようなパターンもご紹介。

 

 

三井住友フィナンシャルグループのチャートですが、直近の最高値を取った直後に大陰線が出現し、さらに次の日に大幅ギャップダウンで安く寄付、「ずっと上がっていた銀行株を安く買えるチャンス!!」と買ってみたら、さらに地獄に突き落とされたパターンです。

 

いわゆる、「落ちるナイフをつかんだ」パターンです。

 

このようなロスカットラインを引けるようなチャートであったとしても、異常とも言えるような急落、特に急落理由が「今後の展開が予想できないような得体の知れないもの」である場合は、値ごろ感で買ってしまうと予期せぬ急落に巻き込まれることがあります。

 

ちなみに、この時の急落は米国のSVBが破綻し、信用不安が突然降って湧いてでたのが原因でした。

 

他の銀行にどれだけの影響を与えるのか?連鎖破綻はあるのか?大手銀行まで波及しないか?など、何が起こるか分からない状況だったため、通常時であれば機能するはずのサポートラインがまったく機能しませんでした。

 

このようにロスカットラインの設定も大事ですが、エントリーポイントの選定も損切り貧乏脱却に重要だということです。

 

最後に

 

損切り貧乏になり、ロスカットを封印しようと思っていた方、踏みとどまっていただけましたでしょうか?

 

ロスカットラインの設定は重要です。

 

一発退場だけは避けなければなりません。

 

損切り貧乏を回避しつつ、ロスカットラインを設定するには、少しだけ工夫をこらし、一般的なロスカットラインからずらした場所に逆指値を置く。

 

ロスカットラインを引ける場所から遠く離れたような値位置でのエントリーを控える。

 

このような対処方法を試してみてはいかがでしょうか。

 

ロスカットは正義!!

 

最後に念のために書かせていただきます。

 

投資は自己責任でお願いします。

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