【株式投資】トレンド転換はチャートが教えてくれる!!代表的なチャートパターン18種【FX】

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2023年7月上旬ですが、日経平均株価の日足チャートがダブルトップを形成するのではないかと話題ですね。

 

これは急落の予兆ではないか?と。

 

さて、このダブルトップとはどのような形状のチャートを指し、それが意味するものは何なのか?というお話です。

 

ということで、今回はチャートパターンによる相場分析の方法について解説していきます。

 

チャートパターンとは?

 

チャートパターンとは、チャートにトレンドラインやサポートライン、レジスタンスラインなどを引いて、チャートの形状を把握し、値動きを予測する分析法です。

 

チャートパターンは、トレンドの転換や継続を予測することができる(と多数のトレーダーに信じられている)ので、売買のタイミングを見極めるのに役立ちます。

 

チャートパターンは、大きく分けて2種類あります。

 

転換型保ち合い型です。

 

転換型は、トレンドの反転を予測するもので、上昇トレンドから下降トレンドに変わるか、下降トレンドから上昇トレンドに変わるかを分析します。

 

保ち合い型は、トレンドの継続を予測するもので、上昇トレンドが一時的に停滞して再上昇するか、下降トレンドが一時的に停滞して再下降するかを分析します。

 

当記事では、代表的な18種類のチャートパターンについて、それぞれの特徴やトレード戦略を解説していきます。

 

転換型チャートパターン

 

転換型チャートパターンは、トレンドの反転を予測するものです。以下に代表的な9種類を紹介します。

 

ヘッド・アンド・ショルダー・トップ(三尊天井)

 

ヘッド・アンド・ショルダー・トップは、別名「三尊天井」とも呼ばれます。

 

上昇トレンドの終わりを意味するといわれています。

 

 

中央に一番高い高値(頭)があり、その両サイドに一番高い高値よりも安い高値(肩)が存在するのが特徴的です。特に両サイドの安い高値は、ほぼ同じ価格になることが多いです。

 

またネックラインも重要なポイントです。

 

ネックラインとは、トレンドの転換点を意味します。

 

例えば相場が上昇トレンドを形成している場合、一度押し目をつけた価格がネックラインとなります。

 

例のチャートでは、右肩がネックラインに到達していませんが、左肩の押し目の底がネックラインといえるでしょう。

 

ネックラインは多くの投資家が意識しているポイントでもあり、ネックライン付近では価格が反発する傾向にあります。

 

しかし意識されているということは、ネックラインを割れてしまえば、トレンド転換となる可能性が高いことになります。

 

多くのトレーダーが、買いだと待ち構えて大量の買いが入ってなお、下に抜けるほどの売りが出たということですので・・・

 

従ってヘッド・アンド・ショルダー・トップのような形が発生しても、ネックラインを下回らなければ完成とは言えません。

 

ネックラインを価格が下回ったときに、上昇トレンドが終わったと分析します。

 

ヘッド・アンド・ショルダー・トップのトレード戦略は、以下のようになります。

  • ネックラインを下回ったときにショートエントリー
  • ネックラインからの距離と同じだけ下落することが多いので、その価格を目標にする
  • ネックラインを上回ったときにはロングエントリーもあり

 

ヘッド・アンド・ショルダー・ボトム(逆三尊)

ヘッド・アンド・ショルダー・ボトムは、別名「逆三尊」とも呼ばれます。

 

下降トレンドの終わりを分析します。

 

三尊天井の底値形成バージョンですね。

 

中央に一番安い安値(頭)があり、その両サイドに一番安い安値よりも高い安値(肩)が存在するのが特徴的です。

 

特に両サイドの高い安値は、ほぼ同じ価格になることが多いといえます。

 

ネックラインについても同様の考え方です。

 

ヘッド・アンド・ショルダー・ボトムのトレード戦略は、以下のようになります。

  • ネックラインを上回ったときにロングエントリー
  • ネックラインからの距離と同じだけ上昇することが多いので、その価格を目標にする
  • ネックラインを下回ったときにはショートエントリーもあり

 

ダブル・トップ

 

ダブル・トップは転換型のチャートパターンであり、上昇トレンドの終わりを意味するといわれています。

 

2つの高値がほぼ同じ価格で推移するのが特徴的です。

 

 

三尊天井と同様、ネックラインを割ることでダブルトップの完成といわれています。

 

2023年7月、28000円から34000円近くまで上昇したトレンドが、ダブルトップの登場によって終焉したのでは?と言われているのは、上のチャートのような形状となったからですね。

 

きれいなダブルトップに見えませんか?

 

黄色のラインをネックラインと考えた時、1度ネックラインを割り、戻そうとするもネックライン下まで押さえつけられてしまったのが、7月14日時点の現物日経225のチャートです。

 

なので、弱気に傾いているトレーダーが多いわけです。

 

ダブル・トップのトレード戦略は、以下のようになります。

  • ネックラインを下回ったときにショートエントリー
  • ネックラインからの距離と同じだけ下落することが多いので、その価格を目標にする
  • ネックラインを上回ったときにはロングエントリーもあり

 

ダブル・ボトム

 

ダブル・ボトムは転換型のチャートパターンであり、下降トレンドの終わりを分析します。

 

2つの安値がほぼ同じ価格で推移するのが特徴的です。

 

ダブル・トップの底値バージョンです。

 

ネックラインについても同様の考え方で、2つの安値がほぼ同じ価格で推移してもネックラインを上回らなければ、ダブル・ボトムの完成とは言えません。

 

価格がネックラインを上回ったときにダブル・ボトムが完成となり、下降トレンドが終わったと分析します。

 

ダブル・ボトムのトレード戦略は、以下のようになります。

  • ネックラインを上回ったときにロングエントリー
  • ネックラインからの距離と同じだけ上昇することが多いので、その価格を目標にする
  • ネックラインを下回ったときにはショートエントリーもあり

 

トリプル・トップ

 

トリプル・トップは転換型のチャートパターンであり、上昇トレンドの終わりを分析します。3つの高値がほぼ同じ価格で推移するのが特徴的です。

 

三尊天井と似たようなチャートです。

 

3回も高値ブレイクに失敗すると、みなさん「もうあかんか・・・」となって売り始めてしまうという投資家心理が反映されています。

 

トリプル・トップのトレード戦略は、以下のようになります。

  • ネックラインを下回ったときにショートエントリー
  • ネックラインからの距離と同じだけ下落することが多いので、その価格を目標にする
  • ネックラインを上回ったときにはロングエントリーもあり

 

トリプル・ボトム

 

トリプル・ボトムは転換型のチャートパターンであり、下降トレンドの終わりを分析します。

 

3つの安値がほぼ同じ価格で推移するのが特徴的です。

 

トリプル・トップの底値バージョンです。

 

トリプル・ボトムのトレード戦略は、以下のようになります。

  • ネックラインを上回ったときにロングエントリー
  • ネックラインからの距離と同じだけ上昇することが多いので、その価格を目標にする
  • ネックラインを下回ったときにはショートエントリーもあり

 

ソーサー・トップ

 

ソーサー・トップとは転換型のチャートパターンであり、上昇トレンドの終わりを分析します。

 

高値圏である程度上下に行ったり来たりする揉み合いが発生し、その形が受け皿のようになることが特徴的です。

 

天井圏で形成されるのでかっぱが皿をかぶったみたいな形になるわけですがw

 

ちなみに、あまり見かけることはありません・・・

 

次第に上値を切り下げ、やがて出来高の増加を伴う明らかな下落をいったん見せます。

 

その下落が一服するともみ合いの小レンジを形成します。

 

ソーサートップは、このもみあいの安値ラインを下回った段階で完成とみなします。

 

もみあいの安値ラインがネックラインとなるわけですね。

 

天井圏でポジションを持ったトレーダーからすると、1段切り下げたところからさらに本格的な下落局面がくるというのは地獄のような展開であり、早々に損切りが必要な状況ということになります。

 

ソーサー・トップのトレード戦略は、以下のようになります。

  • ネックラインを下回ったときにショートエントリー
  • ネックラインからの距離と同じだけ下落することが多いので、その価格を目標にする
  • ネックラインを上回ったときにはロングエントリーもあり

 

ソーサー・ボトム(鍋底/カップウィズハンドル)

 

ソーサー・ボトムとは転換型のチャートパターンであり、下降トレンドの終わりを分析します。

 

安値圏である程度上下に行ったり来たりする揉み合いが発生し、その形が受け皿のようになることが特徴的です。

 

ソーサー・トップの逆バージョンですね。

 

 

カップウィズハンドルという呼ばれることもあり、米国の個人トレーダーには人気のチャートパターンみたいですよ。

 

上のチャートで、赤線の形がカップ(Cup)と取っ手(Handle)に見えるでしょ?

 

これが、カップウィズハンドルといわれる理由です。

 

ちなみに、ソーサー・トップとは異なり、よく見かけるチャートパターンです。

 

わたしもこのチャートパターンに当てはまりそうな銘柄を見かけたら、チェック対象にしています。

 

ネックラインの考え方も同様です。

 

ソーサー・ボトムのトレード戦略は、以下のようになります。

  • ネックラインを上回ったときにロングエントリー
  • ネックラインからの距離と同じだけ上昇することが多いので、その価格を目標にする
  • ネックラインを下回ったときにはショートエントリーもあり

 

保ち合い型チャートパターン

 

保ち合い型チャートパターンは、トレンドの継続を予測するものです。

 

以下に代表的な9種類を紹介します。

 

上昇三角保ち合い

 

上昇三角保ち合いは保ち合い型のチャートパターンであり、上昇トレンドの継続を分析します。

 

高値はほぼ同じ価格で推移し、安値は段々と切り上がっていくのが特徴的です。

 

ほぼ同じ価格で推移している高値を上値抵抗線と呼び、この線を上抜けすることで上昇トレンドの継続と分析します。

 

上昇三角保ち合いのトレード戦略は、以下のようになります。

  • 上値抵抗線を上抜けしたときにロングエントリー
  • 上値抵抗線から三角形の高さ分だけ上昇することが多いので、その価格を目標にする
  • 上値抵抗線を下回ったときにはショートエントリーもあり

 

下降三角保ち合い

 

下降三角保ち合いは保ち合い型のチャートパターンであり、下降トレンドの継続を分析します。

 

安値はほぼ同じ価格で推移し、高値は段々と切り下がっていくのが特徴的です。

 

ほぼ同じ価格で推移している安値を下値支持線と呼び、この線を下抜けすることで下降トレンドの継続と分析します。

 

下降三角保ち合いのトレード戦略は、以下のようになります。

  • 下値支持線を下抜けしたときにショートエントリー
  • 下値支持線から三角形の高さ分だけ下落することが多いので、その価格を目標にする
  • 下値支持線を上回ったときにはロングエントリーもあり

 

上昇ボックス(長方形)型

 

上昇ボックス(長方形)型とは保ち合い型のチャートパターンであり、上昇トレンドの継続を分析します。

 

上値抵抗線と下値支持線を上下に行ったり来たりすることが特徴的です。

 

上値抵抗線と下値支持線を上下に行ったり来たりして、上値抵抗線を上抜けたら上昇トレンドの継続と分析します。

 

上昇ボックス(長方形)型のトレード戦略は、以下のようになります。

  • 上値抵抗線を上抜けしたときにロングエントリー
  • 上値抵抗線から長方形の高さ分だけ上昇することが多いので、その価格を目標にする
  • 上値抵抗線を下回ったときにはショートエントリーもあり

 

下降ボックス(長方形)型

 

下降ボックス(長方形)型とは保ち合い型のチャートパターンであり、下降トレンドの継続を分析します。

 

上値抵抗線と下値支持線を上下に行ったり来たりすることが特徴的です。

 

上値抵抗線と下値支持線を上下に行ったり来たりして、下値支持線を下抜けたら下降トレンドの継続と分析します。

 

下降ボックス(長方形)型のトレード戦略は、以下のようになります。

  • 下値支持線を下抜けしたときにショートエントリー
  • 下値支持線から長方形の高さ分だけ下落することが多いので、その価格を目標にする
  • 下値支持線を上回ったときにはロングエントリーもあり

 

上昇フラッグ(旗)型

 

上昇フラッグ(旗)型とは保ち合い型のチャートパターンであり、上昇トレンドの継続を分析します。

 

急激な上昇トレンドの後に、高値と安値が切り下がっていく形をしています。

 

この形は、旗竿と旗のように見えることからこの名前がつきました。

 

旗竿は急激な上昇トレンドを表し、旗は一時的な調整を表します。

 

旗の部分で価格が下値支持線を下抜けすることで、上昇トレンドの継続と分析します。

 

上昇フラッグ(旗)型のトレード戦略は、以下のようになります。

  • 下値支持線を下抜けしたときにロングエントリー
  • 旗竿の高さ分だけ上昇することが多いので、その価格を目標にする
  • 下値支持線を上回ったときにはショートエントリーもあり

 

下降フラッグ(旗)型

 

下降フラッグ(旗)型とは保ち合い型のチャートパターンであり、下降トレンドの継続を分析します。

 

急激な下降トレンドの後に、高値と安値が切り上がっていく形をしています。

 

上昇フラッグの逆バージョンですね。

 

旗の部分で価格が上値抵抗線を上抜けすることで、下降トレンドの継続と分析します。

 

下降フラッグ(旗)型のトレード戦略は、以下のようになります。

  • 上値抵抗線を上抜けしたときにショートエントリー
  • 旗竿の高さ分だけ下落することが多いので、その価格を目標にする
  • 上値抵抗線を下回ったときにはロングエントリーもあり

 

上昇ペナント(三角形)型

 

上昇ペナント(三角形)型とは保ち合い型のチャートパターンであり、上昇トレンドの継続を分析します。

 

急激な上昇トレンドの後に、高値と安値が切り下がっていく形をしています。

 

この形は、ペナント(三角形)と呼ばれる三角保ち合いです。ペナント(三角形)では価格が徐々に収束していきます。

 

ペナント(三角形)で価格が下値支持線を下抜けすることで、上昇トレンドの継続と分析します。

 

上昇ペナント(三角形)型のトレード戦略は、以下のようになります。

  • 下値支持線を下抜けしたときにロングエントリー
  • ペナント(三角形)の高さ分だけ上昇することが多いので、その価格を目標にする
  • 下値支持線を上回ったときにはショートエントリーもあり

 

下降ペナント(三角形)型

 

下降ペナント(三角形)型とは保ち合い型のチャートパターンであり、下降トレンドの継続を分析します。

 

急激な下降トレンドの後に、高値と安値が切り上がっていく形をしています。

 

上昇ペナントの逆バージョンです。

 

ペナント(三角形)で価格が上値抵抗線を上抜けすることで、下降トレンドの継続と分析します。

 

下降ペナント(三角形)型のトレード戦略は、以下のようになります。

  • 上値抵抗線を上抜けしたときにショートエントリー
  • ペナント(三角形)の高さ分だけ下落することが多いので、その価格を目標にする
  • 上値抵抗線を下回ったときにはロングエントリーもあり

 

ウェッジ・トップ

 

ウェッジ・トップとは保ち合い型のチャートパターンであり、上昇トレンドの継続を分析します。

 

高値と安値が切り下がっていく形をしています。

 

この形は、ウェッジ(くさび)と呼ばれる三角保ち合いです。

 

ウェッジでは価格が徐々に収束していきます。

 

ウェッジ・トップでは価格が下値支持線を下抜けすることで、上昇トレンドの継続と分析します。

 

ウェッジ・トップのトレード戦略は、以下のようになります。

  • 下値支持線を下抜けしたときにロングエントリー
  • ウェッジの高さ分だけ上昇することが多いので、その価格を目標にする
  • 下値支持線を上回ったときにはショートエントリーもあり

 

ウェッジ・ボトム

 

ウェッジ・ボトムとは保ち合い型のチャートパターンであり、下降トレンドの継続を分析します。

 

高値と安値が切り上がっていく形をしています。

 

ウェッジ・トップの逆バージョンです。

 

ウェッジ・ボトムでは価格が上値抵抗線を上抜けすることで、下降トレンドの継続と分析します。

 

ウェッジ・ボトムのトレード戦略は、以下のようになります。

  • 上値抵抗線を上抜けしたときにショートエントリー
  • ウェッジの高さ分だけ下落することが多いので、その価格を目標にする
  • 上値抵抗線を下回ったときにはロングエントリーもあり

 

最後に

 

以上が、代表的な18種類のチャートパターンについての解説でした。

 

チャートパターンは、相場の心理を読み取るのに役立つ分析法です。

 

チャートパターンをマスターすれば、エントリーやエグジットのタイミングを見極めるのに役立ちます。

 

しかしチャートパターンだけでは不十分です。

 

他のテクニカル指標やファンダメンタルズ分析などと併用することで、より精度の高いトレードができるようになります。

 

またチャートパターンは、必ずしも発生するとは限りません。

 

相場は常に変動しています。

 

チャートパターンを見つけたら、その形が完成するまで待つことが大切です。

 

チャートパターンは、相場の可能性を示すものです。その可能性を利用して、自分のトレードスタイルに合わせて戦略を立てましょう。

 

最後に念のために書かせていただきます。

 

投資は自己責任でお願いします。

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